ミッドセンチュリーモダンとの再会
1940年~60年代、デザインの世界に革新的な波を巻き起こした「ミッドセンチュリーモダン」。EDITORAはその素晴らしき時代を彩った偉人たちが生み出したプロダクトや時のムードを再編集し、世界へと発信します。
EDITORAの根底に流れるのは、特注家具制作における長年の知見と経験、そしてミッドセンチュリーモダンへの尽きることのない敬意と偏愛です。これらの要素を、日本最高峰の職人の技で具現化します。EDITORAは、ブランド活動を通じて現代における「ミッドセンチュリーモダンとの再会」を果たします。
溶接により創り出される複雑な形状のアート
ゆるやかな曲線を描くフレーム、生物のように躍動するカーブを持つ脚。金属で構成されるEDITORAのチェアやテーブルは、金型を使って一体型に成形することは困難です。必要となるのは職人による溶接と仕上げの技術。それらが独自の構造やデザインを結実させ、EDITORAの個性を確定させます。職人の手は、機械では再現できない微細で複雑な形状を生み出します。一見するとひと繋がりに見える金属ロッドも、曲げ部分と直線部分を溶接により仕上げることで、ひとつのフォルムとなります。機械では曲げることができない形状も、細分化されたパーツを溶接で繋ぎ合わせることで、想像を超える美しい形状へ昇華するのです。
経験を積んだ職人の中でも熟練度を試される技術はこれだけにとどまりません。平面の図面から立体を想像する力、どこに何が必要か、適切な部材を専門工場から集めるディレクション力が、プロダクトの最終形態を迎えさせます。EDITORAの家具は、型にはまらないデザインと、それを具現化する日本最高峰の職人技の結晶です。
知見と経験、磨かれた職人の感性が圧巻の造形美を削り出す
有機的でふくよかな曲線を擁するソファとチェア。それらの独特のフォルムを具現化するため、EDITORAは金型成形ではなく、構造内部の木枠づくりから始まり、その上に肉付けを行う伝統的な工法を選びました。
平面的な図面から想像し、立体の美を創造できるのは、職人の感性と経験の蓄積でしか成し得ません。曲線の角度や曲面が持つ肉感、総体としてのボリュームと迫力がどれぐらいなのか。まだ見ぬ立体をデザイナーと意識を共にし、ウレタンの塊をゼロから削り出していくのです。その行為は彫刻作品の制作そのものです。そして生地を裁断し、座面背面に施す張りによって、EDITORAの家具は完成します。
機械に頼ることなく、技術とアイデアで勝負する職人の存在が、斬新な曲面を持つプロダクトを生み出しました。世界の超一流家具を見てきた蓄積、デザインやファッション、建築や音楽などさまざまな文化を吸収してきた職人の感性が、唯一無二の家具を創り出すのです。1950年代に確立されたクラシカルな製法は、EDITORAの思想と日本最高峰の職人の技が繋いでいきます。
自らの足で世界を歩き選び抜いた天然木の突板
EDITORAのテーブルやキャビネットの表面に用いられるのは、天然木の化粧合板です。化粧合板とは、木を薄くスライスした突板を基材に貼り付けた意匠素材のこと。EDITORAはこの表面素材である突板に並々ならぬこだわりと心血を注ぐチームに製作を依頼。既製品を仕入れて販売する従来の手法とは一線を画す彼らのショールームには、国内はもとより世界中に自ら足を運びその目で選び抜いた天然木の突板が並びます。中には4000年前の湖底に眠っていた突板も。
豊富な樹種の在庫ロットから、プロダクトのイメージに合ったロットを選び出し、熟練の職人の手によって組み合わされていく特別な素材たち。突板どうしの繊細な合わせや色のバリエーションは、自然の美しさと独特の手触りを最大限に活かすスペシャリストたちの意図的な選択です。それは、独自性を突板デザインの完璧なマッチングを追求する彼らの高い技術と情熱の証。すべての製品は、徹底的な対話に基づいて一枚一枚制作されます。大切な資源である木を、必要な量と必然のデザインで。完成した天然木の化粧合板は、同じものは2つとない、唯一無二のピースとなるのです。
手作業と最先端の技術が共鳴するEDITORAの木製椅子
EDITORAが誇る木製椅子ラインナップは、圧倒的な規模の製造体制をもつ20名の熟練職人たちの力を借ります。職人たちは5軸NCルーターを巧みに操り、複雑な形状でも美しい仕上がりの家具をつくり出します。5軸NCルーターは、同時に5つの軸を制御することで、あらゆる角度からの加工を可能にします。これにより、椅子の脚や座面、背面など、EDITORAの独特な形状を持つパーツが、高い精度とうつくしい切削肌で削り出されます。この自由な動きを実現するためには、職人の緻密な数値設定とプログラミングが不可欠です。彼らは削り出される最終形を予想し、数値に置き換えるのです。
そして、削り出されたパーツを組み立てたあとは、職人の手作業の出番。張地の採寸、裁断、縫製、そして張りまで、一連の作業を一貫して行います。これは彼らの強みであり、高品質な家具の製造には欠かせません。
EDITORAは、職人たちの技術と情熱に信頼を置き、依頼をします。完成した家具は信頼性、使いやすさ、うつくしさを兼ね備えています。