1940~50年代のフレンチスタイルを現代の視点で解釈。座面の軽やかさを採り入れブレンドすることで、どの環境にも自然に溶け込むデザインを実現しました。後脚の中心部を太らせるというフレンチスタイルの特徴を活かした、安定感のある形状を持ちながら、洗練された印象も有します。存在感と柔軟性を兼備したチェアです。
- Size
W.430 × D.525 × H.785
SH.445
- Material
FRAME: RED OAK
SEAT & BACK: UPHOLSTERY
20世紀中頃のフランスを代表する家具デザイナーで、特に戦後の復興期に重要な役割を果たしたマルセル・ガスコアン。彼はフランスミッドセンチュリーの象徴的な存在であり、そのデザインは今日でも多くの人々に影響を与えています。また、コルビジェやジャン・プルーヴェ、シャルロット・ペリアンなどが参加したフランスの現代芸術家協会(UAM)のメンバーとしても知られています。
フランス復興都市省の建築家・インテリアデザイナーとして働き、戦後の住宅難を解消するために家具の設計・施工に尽力したことからキャリアは始まります。モジュール式の収納ユニットとそれに合わせた木製家具のセットをフランスの家庭に定着させ、すっきりとしたうつくしさと機能性を追求しました。
ガスコアンのデザインは、機能主義とモダニズムの理念に基づき、特に限られた空間を効率的に利用するためのクレバーな解決力で知られています。自然な素材を積極的に使用し、質素ながらもうつくしいデザインを求めました。「住宅の再構築」をデザイン哲学とし、都市空間でも居住者が快適に生活できるように、家具を通じて空間を最大限に活用する方法を提案しました。
なかでも特に著名なのが「C チェア」です。軽量でありながら堅牢で、木製の自然な質感を活かした仕上げ。そして座り心地のよい座面や背もたれの角度とエレガントなフォルム。第二次世界大戦後のフランスの物資不足という背景を反映して、小さなスペースでも使用でき、機能とうつくしさが競い合うことなく、完璧に融合したデザインといえます。
ガスコアンのデザイン哲学と実用性を受け継ぎつつも、EDITORAのチェアは独自の解釈とモダンな感覚を加え、現代の生活環境に適したプロダクトを提供します。「C チェア」は、時代を超えてEDITORAの家具デザインに多大な影響を与えてくれます。